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北海道に憧れ、北海道を愛し、しっかりとたくましく北海道に根を下ろしている人々のドキュメンタリー。
第二回は、北海道の中でも特に地元室蘭を愛してやまない"ぼこいふじエンターテイメント"の土谷勝さんからお話を伺いました。 "ぼこいふじエンターテイメント"では、現在のインターネットラジオ局やイベント公開放送の活動を通じて、2007年室蘭市にコミュニティーFM局を設立するために邁進中です!
土谷さんは、幼い頃からメディアというものにずっと興味を持っていた。
高校生になる頃、室蘭には地元を紹介するようなコミュニケーションメディアがほとんど無いと感じていた。
かつては繁栄していたという室蘭市中央町のアーケード街も、今は見る影もないほどシャッターが閉まって静まり返っている。
「なんだか寂しい街だね」と言われながらも、海に囲まれ、緑に茂る山と温かい人々にあふれた室蘭が大好きだった。
自分でも何か室蘭を元気にするようなメディアを作りたい!まずは室蘭にもコミュニティーFMがあったらいいんじゃないかと、自然に考えるようになっていった。
高校を卒業すると札幌の放送関連の学校に入学し、ずっと興味を持っていたメディアについて勉強。
その後も放送業界で働き、自分の考え続けた夢を実現するために技術を身につけた。
札幌で、インターネットメディアでの活動も経験し、そして改めて感じた。
都会でならすぐ人も集まって何でも出来るし、自分がやらなくても他の誰かがやってくれる。地元室蘭でこそやらなくては。
2002年、土谷さんはずっと考え続けた夢の実現へ一歩踏み出すため、室蘭へ帰ってきた。
この頃には、室蘭にもインターネットが普及していたが、ネットラジオはまだ一般的ではなかった。
もちろん道内16局のコミュニティーFMでもネットラジオから立ち上げた局はない。
それでも、室蘭をよく知る土谷さんには確信があった。
室蘭は演劇や音楽を発表する場がほとんどない。ネットラジオをやるって言えばきっとみんな喜ぶ
"ぼこいふじ"というネーミングも土谷さんが考えた。 自宅からいつでも母恋富士が見えていた。 『どこにあるのそんな山?』と言われる事もあったが、母恋は響きがいい。 室蘭の地域情報発信にふさわしいとても室蘭らしいネーミングだ。
最初は、営業してない古いスナックの小上がり四畳半を借り、友人とたった二人で手探りのスタートだった。
室蘭を元気にしたい人がきっとたくさん居るはず!と信じ、
手づくりのポスターを町中に貼って、ボランティア募集を呼びかけた。
最初は少しでも集まれば、そこからまた手を広げて行ける。
集まった数人のメンバーで、ネットラジオとして、ぼこいふじの活動がはじまっていった。 そして、とうとう2002年8月、インターネットラジオの開局に至ったのである。
番組を充実したものにするために、上手いと思うラジオ放送を聴いてそれぞれが自分にあったトークの仕方を研究した。 各地のコミュニティーFMへも積極的に見学に赴き、参考になる情報を収集しネットワークを広げていった。 特に札幌東区のさっぽろ村ラジオはぼこいふじの手本になっている。
ネットラジオで地域活性化という独自の活動は、地方紙の室蘭民報や道新にも取り上げられ、 手探りながら最初の1年で「自分たちのコミュニティーFMとはこうあるべき」という信念が一人一人に芽生えていった。
2年目に入ると地道な活動が少しずつ実を結びはじめた。
「シーサイドフェアーで公開放送をしないか?なんとか会場を盛り上げたいんだ。」
と声をかけてもらえたのである。
シーサイドフェアーと言えば、室蘭港を舞台にコンサートやフリーマーケットが繰り広げ、毎年たくさんの人が集まる大イベントだ。
ここで公開放送をすれば、多くの人にぼこいふじを知ってもらう事ができる。
はじめて、たくさんの人前でトークをする。不安もあったが、みんなワクワクしていた。
公開放送は大成功をおさめた。
メンバーは大役を務めた自信と満足感にあふれていた。
シーサイドフェアでの公開放送の成功によって、スワンフェスタやジャズクルーズといった市内の様々なイベントにも呼ばれるようになった。
公開放送を定着させることで、インターネットを使わない市民へ広くぼこいふじを知ってもらうきっかけを作ることができる。 その後から、市内のデパート長崎屋の協賛を得て、毎月長崎屋の店内で公開放送を行うことにした。 その名も"室蘭サンバードラジオ"。 内容は地域情報が中心で、地元の音楽コーナーなどゲストも呼んだ室蘭の情報だけにこだわった手づくりの番組である。 ぼこいふじはインターネットを使わない地元の人々にも徐々に受入れられていった。
ぼこいふじは今年で3年目を迎える。
やっと市民の方々にも僕たちの活動を知ってもらえるようになった。
取材先でも『あ〜ぼこいふじさんね!』と声をかけてもらえる。
でも、その中でネットラジオの再生ボタンまで押してくれる人は十数パーセント、まだまだ少ない。
どんどん外に出掛けて行って、もっと地元の人に知ってもらう努力をしなくては!
と、さらなる意欲に燃えている。
現在、ぼこいふじは、インターネットラジオ班、公開イベント班、音楽班の3班構成。約18人のボランティアで活動。 地元室蘭に住む人たちが本当に必要とするような情報を番組によっていろんな角度から発信している。 地元の人が聴いて役立つのはもちろんだが、室蘭の人以外が聴いても、 外国で異文化に触れると感動するように室蘭という文化に触れる感慨がある。 何を紹介するにも地元情報にこだわっているから、無理がなくてとても自然だ。
今後の目標について土谷さんはこう語る。
インターネットはおじいちゃんおばあちゃんには難しい。
ラジオだったらスイッチを入れるだけで楽しめる。
災害情報や緊急時にも役割を果たせる。
ネットラジオもいいけれど、やはりコミュニティーFMの設立は必須です。
ここまで来て、ようやくスタートラインに立ったと思う。
これからは、コミュニティーFMを実際に立ち上げる過程に入ってくる。
またいろんな課題が出てくると思う。でも何とかなる!と確信してます!!
2007年11月、室蘭にコミュニティーFMが設立する。
土谷さんから発信したメディアの輪は、地元室蘭に火をつけたばかり。 これから広がる"ぼこいふじ"の情熱の輪は室蘭市民を巻き込んで、 室蘭を温かく!熱く!元気づけている。